青梅市〜サイパン市
友好都市実現に向けて
Vol.3
Ome City - Saipan City
for the agreement of a friendship city--Vol.3

西の風新聞や西多摩新聞、地域情報誌街プレ、それにヤフーニュース等々に2024年11月20日(水)のカマチョ市長の来青の様子が掲載されました。サイパンへは過去に旅行したこともある青梅市民が多く、身近な存在と捉え、多くの市民がサイパンとの友好都市締結に期待を寄せています。スポーツ交流もさることながら英語圏という観点から語学交流の期待が大きいと感じています。

【自然消滅の危機】

来青時のカマチョ市長の意向もあり、締結が2年も先になると、この話は自然消滅しています。彼らアメリカの感覚では、2年先というのは体よく断られたと感じています。いかに親日家のカマチョ市長でも、そう感じていると思います。自分に置き換えても、そうです。彼らとの長年の付き合いがあり、また、両市を繋いだ者として、大西にはそれがよく分かります。

では、締結とは具体的に何をするのかというと、型通りの締結書面(覚書)に両市長がサインをするという儀式です。その大義名分の下、事務方同士で実際の交流事業の細部を詰めていくのが一般的です。世界の主流はそうです。でも、我が青梅市は違うようで、市民同士の交流がまず先で、友好都市締結はその後にと、言います。我々青梅市民が30年前から活発な交流をしているからこそ、サイパン市が青梅市と友好関係を結びたいと望んでいることを理解して欲しいものです。

この「今そこにある危機」を何とかしたく、鴻井市議の仲介で、2024年12月20日(金)午後1時半に市庁舎で、この件の責任者である森田企画部長に面会する機会を得ました。出席者は森田企画部長、鴻井市議、青梅市スポーツ協会を代表して松永事業部長、KFCトライアスロンクラブ(=青梅市トライアスロン協会)の市川と大西です。因みに、鴻井市議は青梅市の国際化に前向きな方で、昨年からイタリアのオーメ市との姉妹都市実現に尽力されており、今回のサイパンの件も相談させてもらった次第です。

因みに、サイパンとの友好都市に関しては、2024年6月の市議会で目黒市議から提案されおり、その後、11月7日に青梅市自治会連合会第7支会からも山田市議を伴って賛同の要望書が提出されています。さらに、(一社)青梅市スポーツ協会でも賛同の意思表示がなされ、「夢が広がる!!青梅市=サイパン市友好都市実現へ」というタイトルで青梅市スポーツ協会HP上に公開されています。

【森田企画部長との面会】

森田部長へ、「ボッパルトのように予算(税金)を必要とする訳でもないのに、身近なサイパンと友好都市を結ぶのに、どうして2年間という長い時間を要するのか」を訊ねました。

それに対し、森田部長は友好都市を結ぶのに当たって、先ずは市議会でサイパンへ派遣する人(例えば、将来の学生の語学交流等々に備え)の予算を組む必要がある、との回答でした。加えて、担当職員の手が足りないこと、2025年はボッパルト60周年記念事業で忙しいという3点でした。

ボッパルト60周年行事で忙しいといっても、毎日毎日ボッパルトの対応をしているわけではないと思います。遥々カマチョ市長がサイパンから来青したのだから、その時に締結だけをしておいて、実務はボッパルトが終わってからにすれば、よかった訳です。また、職員の人手不足問題に対し、松永さんがアウトソーシングで解決できるのでは、と提案をしました。しかし、それもできないということでした。そして、両市長の在任期間である2026年中に締結できれば良いと理解しているとのことでした。

サイパンとは、すでに民間交流が継続中で、3時間で訪問でき、渡航費も安価です。費用面に関しては、現在サイパンへの往復航空券は数万円です。ホテルは1泊1万円程度です。時期により多少の変動はありますが、15万円もあれば1週間は滞在できます。だから、最初から予算ありきよりも、スピード感をもって締結手続きを進め、将来の学生交流等々で資金が必要となった時に初めて予算を組めばよいと思います。英語圏サイパンとの友好都市が実現できれば、青梅市の子供たちにとって価値あるものになると思っています。

【青梅市スポーツ協会のサイパン合宿】

「青梅市スポーツ協会」では2025年12月上旬にサイパンの美しい海やビーチを使ったヨガ&ピラティス合宿を予定しており、それも森田部長へ伝えました。すると、これに合わせて市職員を派遣したいということでした。しかし、その時点では、「遅かりし由良之助」です。カマチョ市長の代理としてマリアナ政府観光局長が来青してから1年8か月、カマチョ市長本人の来青から1年以上も経っていることになります。

サイパンと言えども、超大国アメリカ合衆国の一員、世界の潮流の中で揉まれています。それ故、時間の過ぎるスピードも速い。例えば、今年1月20日のトランプ大統領就任から前バイデン大統領時代の政策が急激に変更され、現在、その対応に追われ、忙しくしています。

【サイパン市側の意向確認】

そんな中、友人であり、以前からサイパンとのサッカー交流を希望している「日本ソサイチ連盟」の依頼で、その実現に向け、今年2月4日に彼らを伴ってサイパンを訪問しました。そして、翌5日に表敬訪問を兼ねてカマチョ市長を訪ねました。その機会を利用してサイパン国際交流担当者に青梅市側の考えを伝え、また、サイパン市の考えを確認してきました。

その内容は以下です。
・2024年11月20日にカマチョ市長が青梅を訪問した時、青梅市側の担当者へ「2025年7月4日(米国独立記念日)に大勢待市長と職員さんで、視察兼署名で、ご検討頂きたい」と強く要望してあるとのこと。
・サイパン側はカマチョ市長がすでに訪問し、直接意思を伝えてあるので、これ以上は何もできないと。あとは青梅市側が誠意を示してくれるかどうかだけです、ということでした。

それなのに青梅市側から今年年12月に職員を派遣すると言われても、また、2026年中に締結すると言われても、遠すぎてイメージできないとのことでした。

今回、これらを直に確認でき、我々市民レベルでのやれることはすでに終わっていると感じました。少し肩の荷が下りました。あとは青梅市側の対応如何です。

【話はそれますが、、】

本筋から逸れるのですが、日本のアマチュアサッカー界とサイパンとのサッカー交流は上手くいきそうです。すでに「日本ソサイチ連盟」と「北マリアナ諸島サッカー(フットボール)協会」とはサッカー交流に向け、さっそく動き出しました。ソサイチとはブラジル発祥の7人制サッカーのことです。

昨今の地球温暖化で日本の夏場は暑過ぎ、炎天下でのサッカー練習等々が困難になっています。また、冬場は降雪量が多く、日本の広範囲の場所で気軽に屋外サッカーが楽しめなくなっているのが現状です。特にアマチュアにとっては厳しい環境です。その解決策として、将来を見据え、年間を通して気温が27〜28度というサッカーに適した環境があるサイパンとの交流を「日本ソサイチ連盟」が希望された訳です。3時間で行け、時差1時間というのも身体に優しい。渡航費用も無理のない範囲です。

サイパンにはアジアサッカー連盟にも加盟している「北マリアナ諸島サッカー協会」というしっかりした組織があます。「日本サッカー協会」(JFA)からも常に専属コーチが派遣されています。また、インフラも立派で、よく整備された人工芝のサッカーコート2面と少し狭い女子用サッカーコートを1面持っています。さらに公共の天然芝サッカー場もあります。近い将来、日本のアマチュアサッカー界の合宿地として、サイパンとの交流が活発になるでしょう。

2025/02/15 KFC記