2016年7月31日
梅雨明け直後の7月31日(日)に東京都の西の端、自然豊かな奥多摩周遊道路で8回目となるヒルクラムレース 「第8回wiggle東京ヒルクライムOKUTAMAステージ」を開催しました。
2年前から朝の受付はありません。大会案内と共に前もってゼッケンと計測タグを郵送しているからです。 参加者はこれらを装着してスタートラインに並べばよいのです。
スタート地点の旧奥多摩ゲートは標高約600m、ゴール地点の風張峠1146mです。スタート時間は朝の6時です。 奥多摩周遊道路の夜間通行止めの時間帯(19時〜8時)を利用しているため、早朝6時のスタートなのです。
早朝5時頃にはスタート地点の川野駐車場にカラフルなウェアに身を包んだ選手たちが芸術品とも呼べる ロードバイクに跨って次から次へと集まってきます。
暑い昼間と違って、朝の空気はさわやかで気持ちが良い。深い森に囲まれているのも良い。最初の頃は朝の早いスタートに 不満でしたが、今ではこの早朝の時間帯が最高と思えるようになりました。因みに、ここはスカイツリーとは ほぼ同じ高さです。 左手には奥多摩湖独特の緑っぽい湖面が見え、最高のロケーションです。
6時ジャストに第1ウェーブの100人が風張峠(東京都道路最高地点)に向かって一斉に出走して行きました。 シャーンという スピード音が夏の早朝の爽やかな空気を切り裂いて、あっと云う間に消えていきます。その後、 2分間隔で次々とスタートして 行きます。今年もレベルの高いレースが展開されました。
レースのコースである奥多摩周遊道路の路面状況は普段から最高です。管理者の東京都建設局西多摩建設事務所によって ピカピカに磨き上げられて、塵ひとつ落ちていないと言っても過言ではありません。国内では最高の 路面コンディションを 持つヒルクライムレースです。自転車レースでは路面良好というのは非常に大切な要素で、 安全走行に直結するものです。
第1ウェーブに強豪を集めるようにしていますが、申し込み時に上級者として自己申告する人が200人以上おり、 完璧に 分類するのは困難です。東京ヒルクライムシリーズの過去優勝者は確実に第1ウェーブに持ってくるように しています。 他の大会の優勝者の名前まで把握するのは困難です。
そして、過去には第1ウェーブから全ての優勝者が出ています。ところが今年は違いました。第2ウェーブの 岩島啓太選手(MIVRO) が第1ウェーブトップの宿谷英男選手(成木フェニックス)を5秒抑えて優勝されました。 もしも、同じ第1ウェーブだと レース展開は変わったかもしれません。
因みに、女子優勝は梶原悠未選手(筑波大学)でした。そして、将来有望な高校生部門は、男子優勝が 山本勝太選手(平塚工科高校)、女子優勝は塩浦穂香選手(都立多摩高校)でした。 若い彼らの来年のタイム短縮が楽しみです。
この日の朝に、突然、参加者8000人と云う富士ヒルクライムの運営スタッフが見学に来られて、OKUTAMAステージの レベルの高さに驚いていらっしゃいました。
7時にほとんどの選手が風張峠からのスタート地点の川野駐車場への下山が始まります。 そして、7時半頃には表彰式会場の 山のふるさと村にある 「レストランやませみ」の裏庭に集まってきます。
表彰式は8時15分からです。先ずは軽食でお腹を満たしてからです。「レストランやませみ」のスタッフが選手の 皆さんのために 早朝から作って下さった心のこもった料理です。緑の木々に囲まれたオープンエアて食べる朝食は最高です。
今年の表彰式の目玉は男女優勝賞金各10万円です。それに、KFC組マルコ・ファヴァロによる今年の ジロ・デ・イタリアの スタッフ体験談です。
ジロでは、サポートカーがルーフに積んだ予備のロードバイクをコース上にころころ落として行く話とか、 運営スタッフが 早朝から深夜までのハードスケジュールで動いているとかのおもしろい裏話をいろいろ披露して くれました。 マルコは根っからの自転車乗りで、日本在住のイタリア人です。日本語は我々日本人より堪能です。
賞金に関しては、総額20万円は変わりませんが、来年から男女とも1〜6位までの入賞者に渡るように分配します。
最後に、失敗談をひとつ。今年6月に実施した欧州自転車ツーリング2016で訪れたモン・ヴァントゥ―山麓の村で、 この日の表彰式のために買ってきたお土産をじゃんけん大会に出すのを忘れていました。誠に勝手ながら来年に持ち越すことにします。
東京都、奥多摩町、青梅警察署、東京都建設局西多摩建設事務所、五日市警察署、奥多摩消防署、都立山のふるさと村、レストラン「やませみ」、 小菅村東部森林公園キャンプ場「ほうれん坊」、Wachiレーシングチーム、wiggle
写真:小野口健太、池田将、道祖崚生