2015年7月26日
7月26日(日)、東京都のリゾート地である奥多摩で上記大会を開催しました。
レース会場は奥多摩周遊道路です。スタート地点は奥多摩湖畔にある旧奥多摩ゲート(標高550m)、ゴール地点は標高1146mの風張峠です。 ここ風張峠は東京都で最も標高が高い場所にある道路です。
一週間前に梅雨が明けてから暑い日が続いており、この日も関東地方は猛暑の予報が出ていました。しかし、大会当日朝、奥多摩の スタート地点の気温は 22度で、爽やかで、とても気持ちのコンディションでした。
スタート時間が早朝の6時と非常に早く、参加者の皆さんもたいへんだし、準備をする我々スタッフもたいへんだし、 かつては 運営面における大きな弱点と思っていました。そのため、以前は、もう少し遅い時間に開催出来ないだろうかと願っていました。
因みに、 本大会は、奥多摩周遊道路の夜間通行止めの時間帯(19:00~08:00)を使って開催しているという事情があります。だから 朝の8時には コースクリア(周遊道路からレースの跡形を消す)しなくてはなりません。
しかし、最近はその朝の早いことが大きなメリットであると思うようになっていました。
真夏だし、一日くらい 早起きすることは、 それほど苦にはなりません。それに夏の奥多摩の朝は、特に早朝は、空気がヒンヤリとして気持ちがいいものです。 このような機会 でもないと、こんなに早く起きることはないし、こんなに早朝から奥多摩に来ることはありません。
それに日本一整備された 道路環境を持つ奥多摩周遊道路を本大会のために占有できるのです。考えようによっては、 これほどラッキーなことはありません。 貴重な時間であり、貴重な体験です。
また、嬉しいことに、今年はゴール地点の風張峠(標高1146m)が整備されていました。峠と云うのは見晴らしが効くと云うイメージがありますが、 これまでの風張峠は樹木が茂って見晴しが効きませんでした。
ところが、白樺だけを残して、樹木が伐採され、 遠くに奥多摩の山々を見渡すことができ、環境がガラッと変わって、明るくなっていました。残された白樺の木が標高の高さを感じさせると共に 爽やかな高山の雰囲気を醸し出していました。さらに、風張駐車場も舗装がされていました。
一方、参加者の皆さんへの早朝スタート対策として、昨年から、ゼッケンと計測タグを 大会案内に同封して、 前もって郵送しています。こうすることで、前日受付も当日朝の受付も省略しました。
だから、参加者の皆さんは、 大会案内をよく読んで、ゼッケンと計測タグを装着して、スタート時間の6時ちょっと前にスタートラインに 並びさえすれば、良い訳です。 完全封鎖の道路で行うレースですから、それほど多くの連絡事項やルールは必要なく、至ってシンプルな レースです。
早朝5時過ぎから参加者がピカピカに磨き上げられたカラフルなバイクに乗って、シャーンと云う音を発しながら続々と集まってきます。 近年のロードバイクは走る芸術品と言っても過言ではないような機能美を備えています。
そして、スタート10分前になると、それまで閑散としていたスタートゾーンにどこからともなく500人もの選手が集まって来て、 あっと言う間に整然と並びます。不思議な光景です。
06:00から2分間隔で100人の選手が一団となってシャーンと云う音を残して、次々と山頂を目指してスタートして行きます。 レースの模様は下記フォトレポートをご覧ください。
総合優勝は宿谷英男選手(0:30:05/成木フェニックス)、女子は松田百合子選手(0:37:27/Bear Bell Racing)でした。
優勝の宿谷選手(青梅市在住)は5年ほど前に中学時代の恩師に勧められ自転車を始めました。きっと才能があったのでしょう、 初レースの2011年OKUTAMAステージでいきなり3位入賞しました。 その後も、東京ヒルクライムシリーズで常に上位入賞を果たし、才能を片鱗を覗かせていました。
しかし、落車による骨折で しばらくブランクがありましたが、 2014年の復活戦NARIKIステージで初優勝し、続いて、2015年のNARIKIステージでも優勝しました。 わずか5年と云う短期間でで国内のトップヒルクライマーに成長しました。今後の活躍が楽しみです。
近年の特徴として、高校生の参加が目立つようになってきました。人気コミック「弱虫ペダル」効果だと思います。
単独の参加だけではなく、多摩高校自転車部(青梅市)や正則高校自転車部(港区)のように高校の自転車部からの参加もありました。 実力も 相当なもので、トップから5分遅れくらいでゴールしてきます。そこで、若い彼らを応援したいと思い、急きょ、総合や年代別とは 別に高校生部門を併設しました。
因みに、男子優勝は山本勝太選手(0:35:03/平塚工科高校)、女子優勝は塩浦穂香選手(0:44:59/多摩高校自転車部)でした。 来年からは高校生部門をもっと充実させていきたいと思っています。
08:15から“山のふるさと村” にある「レストランやませみ」の裏庭で、恒例の表彰式を行いました。 お腹を空かせている 参加者の皆さんには、先ず、セレモニーへ移る前に食事をして、空腹を満たしてもらいました。
これらの料理は、参加者の 皆さんに喜んで食べてもらえるものをと、やませみのスタッフの皆さんが、過去の人気料理のデータから いろいろ考えて作って下さっています。 飲み物は、人気のコーラ、スポーツドリンク、それに、お茶等々です。
食事が終わった頃を見計らって、表彰式を始めて行きます。MCを務めるのは、自転車の本場イタリアの陽気な自転車野郎 ファバロ・マルコと 日本が世界に誇る鍛鉄工芸家西田光男の2人です。
日本語ペラペラのマルコとフランス人の風貌をしているが、フランス語は全くしゃべれないミツオ の息の合ったお笑いコンビです。 第6回大会を除いて、第1回大会からずっとこのコンビで表彰式のMCを務めてくれています。
今では OKUTAMAステージは欠かすことの できない迷物コンビです。最近、マルコをネット上でも よく見かけるようになりました。ちょっとした有名人です。因みに、西田さんも有名人です。
来年からは、より白熱したレースを期待して、優勝賞金男女各10万円の賞金レースにしようと思っています。 脚に自信のある方は、狙って下さい。
また、参加賞は皆さんに喜んで頂けるようビクトリノックスタイプの小型の3徳ナイフ(ナイフ・ハサミ・マイナスドライバー)を 予定しています。ツーリングにはたいへん便利なアイテムの一つです。お楽しみに!
東京都、奥多摩町、青梅警察署、東京都建設局西多摩建設事務所、五日市警察署、奥多摩消防署、都立山のふるさと村、レストラン「やませみ」、 小菅村東部森林公園キャンプ場「ほうれん坊」、Wachiレーシングチーム、wiggle
写真:小野口健太、武智佑真、池田将、舘岡正俊